アルカリイオン水/水素水には作り方が幾つかあります。それぞれで作った水の性質は異なり、呼び方も複数あります。
この記事では、アルカリイオン水/水素水を作り方によって分類整理しました。
アルカリイオン水/水素水は、作り方で分類すると理解しやすくなります。
水素ガスを水に溶かす方法
作り方 | 水素ガスを水に溶かす |
名称 | 水素水 バブリング水素水 |
pH | 7.5前後 (中性) |
特徴 | 高濃度を作りやすい 加圧をやめると水素が抜けやすい |
水素ガスを水に溶かすことで水素水が作れます。バブリング水素水ともよびます。
水に溶けるだけなので、化学反応はありません。
圧力をかければ幾らでも濃度を高めることが可能です。ただし、加圧を止めたら水素は抜けていきます。
アルミ缶やアルミパウチ入りの水素水は、この製法です。
【化学式】(※)化学反応はなし
H2O , H2
マグネシウムと水の化学反応を利用する方法
作り方 | マグネシウムと水の化学反応 |
名称 | 水素水 |
pH | 7.5前後 (中性) |
特徴 | 作るのに時間がかかる |
マグネシウムと水の化学反応を利用する方法です。
作るのに時間がかかるので、大量に作るのには向きません。
携帯用の水素水スティックは、この反応を利用しています。
【化学反応式】
2H2O + Mg → Mg(OH)2 + H2
水を電気分解する方法
作り方 | 水を電気分解する |
名称 | アルカリイオン水 電解水素水 電解還元水 還元水素水 |
pH | 9~10 (弱アルカリ性) |
特徴 | 胃腸症状の改善効果あり ミネラルを多く含む |
水を電気分解して作る方法です。
この方法で作る水は、pH9~10の弱アルカリ性で、胃腸症状の改善効果があります。「アルカリイオン水」や「電解水素水」など、様々な名称で呼ばれています。
【化学反応式】
2H2O → 2H2 + O2
イオンまで含めた式は次のとおりです。陰極側の水を取り出します。
【イオン反応式】
(陰極側)
2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
(陽極側)
2H2O → O2 + 4H+ + 4e–
重曹(炭酸水素ナトリウム)を水に溶かす方法
作り方 | 重曹(炭酸水素ナトリウム)を水に溶かす |
名称 | アルカリイオン水 |
pH | 10~ (アルカリ性) |
特徴 | 飲用不可 工業、掃除などに使用 (※)水素は含まれていません |
重曹(炭酸水素ナトリウム)を水に溶かすことで、アルカリイオン水を作ることができます。ただし、飲用は不可です。工業用や、家庭内ではお掃除などに利用されます。
pHはアルカリ性を示し、反応式は次のとおりです。
【イオン反応式】
NaHCO3 + H2O → Na+ + H2O + CO2 + OH–
(※)反応のプロセス
NaHCO3 + H2O
↓
Na+ + HCO3– + H2O
↓
Na+ + H2CO3 + OH–
↓
Na+ + H2O + CO2 + OH–
この記事で使用した化学記号の一覧です。
水素 | H2 |
酸素 | O2 |
水 | H2O |
二酸化炭素 | CO2 |
炭酸 | H2CO3 |
マグネシウム | Mg |
水酸化マグネシウム | Mg(OH)2 |
重曹 (炭酸水素ナトリウム) | NaHCO3 |
電子 | e– |
水素イオン | H+ |
ナトリウムイオン | Na+ |
水酸化物イオン | OH– |
炭酸イオン | HCO3– |
まとめ|作り方で分類すると理解しやすい
アルカリイオン水/水素水は、作り方で分類すると理解しやすくなります。特に電気分解で作った水は、名称も複数あるので注意しましょう。
水素水/アルカリイオン水について、さらに詳しく知りたい方はこちら
≫ アルカリイオン水/水素水とは|基礎知識と整水器~11項目総まとめ
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