課題

水素水を信じてる人は本当に頭おかしい?|効果なしの主張に潜む3つの誤解とブームが無くなった理由

水素水の抱える課題
  • 水素水は効果ない?
  • 信じてる人は本当に頭おかしいの?
  • なぜブームが無くなったの?

水素水にまつわるネット情報があまりにも振れ幅が大きくて疑問を感じていませんか?

大別すると水素水は次の3つの説に分かれるようです。

  • 奇跡の水
  • ただの水
  • 詐欺の水

一体、どれが正しいのでしょうか。

そこでこの記事では、ネットでみられる水素水の誤解を解き、黒歴史を明らかにするとともに、問題点や課題を整理しました。

主な解説内容は次のとおりです。

主な解説内容解説
水素水でよくある3つの誤解詳細へ
ブームが無くなった理由詳細へ
消費者庁による行政措置詳細へ
水素水の抱える問題点・課題詳細へ
(お急ぎの方は、詳細へのリンクを辿ってください)

この記事を読めば水素水に抱いている疑問がすべて解消することでしょう

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目次
  1. 水素水を信じてる人は本当に頭おかしいの?|効果なしの根拠に潜む3つの誤解
    1. 【誤解1】水素は水に溶けないから意味ない
    2. 【誤解2】水素は一瞬で抜けるから意味ない
    3. 【誤解3】公的に認められてないから効果ない
  2. 水素水の歴史とブームが無くなった理由
    1. 水素水/アルカリイオン水の歴史と生成器(整水器)生産台数の推移
    2. 1992年の国民生活センターからの疑義
    3. 白黒つけるために厚生労働省が第三者機関に検証を要請
    4. 2016年の国民生活センターからの発表
    5. 発表内容に対する誤解|「効果」を調べたわけではない
    6. 今度は消費者庁から行政処置
  3. 消費者庁による行政措置|景品法違反
    1. 消費者庁による行政措置の概要
    2. 行政措置に対する誤解|問題があったのは「売り方」
    3. 消費者庁の行政措置から学ぶこと
  4. 水素水が抱える問題点・課題
    1. 現場の思惑や期待が先行してしまった
    2. ネット情報の振れ幅が大きい
    3. 定義や基準が未整備
    4. 濃度の測定方法が統一されていない
    5. 作り方によって効果が異なる
    6. 電気分解した水に名前が幾つもある
    7. 口コミや体験談まかせ
    8. ブーム後のマイナスイメージがぬぐえずバッシングを受けやすい
    9. 科学の問題と法律の問題が混同されやすい
    10. 簡単に作れるため悪用されやすい
  5. 番外編|日本トリム社員の医療費データの謎
  6. まとめ

水素水を信じてる人は本当に頭おかしいの?|効果なしの根拠に潜む3つの誤解

ネット情報において、水素水について幾つか誤解があります。主に次の3つです。

  1. 水素は水に溶けないから意味ない
  2. 水素は一瞬で抜けるから意味ない
  3. 公的に認められてないから効果ない

【誤解1】水素は水に溶けないから意味ない

水素は本当に水に溶けないのか?

水素は水に溶けないのか
理科の実験では水素は水に溶けないと教えられたが・・・

「水素は水に溶けないから、水素水を飲んでも意味がない」とする声が聞かれます。おそらく学校で習った理科の実験が頭に残っているのでしょう。

しかしこれは誤解です。水素は水に溶けます

ただし溶ける量は少なく、水1ℓあたり最大で1.6mg(0.0016g)です。1.6ppmともいいます。
≫ 国際水素規格協会HP|水溶液中に溶けている水素分子の濃度を表す指標

ppm」は、parts per million の略で、100万分の幾らです。

パーセントと同じ「割合」を表しています。重さや容量などの「単位」ではありません。

ちなみに、1ppm=0.0001%です。

この数字だけではピンとこないので、酸素と比べてみましょう。

重さで比べると酸素の方が5倍以上溶ける

分子
酸素分子

水素分子
水1ℓあたり最大溶ける割合8.2 ppm1.6 ppm
水1ℓあたり最大溶ける重さ8.2 mg/ℓ1.6 mg/ℓ
水1ℓあたり最大溶ける重さの比5.131

酸素は1気圧25℃で水1ℓあたり最大で8.2mg溶けます

水素が1.6mgからすると、重さで比べると酸素の方が5倍以上溶けることになります。

重さだけでなく分子の個数でも比べてみる

酸素分子と水素分子の重さの比較/同じ重さなら水素分子の方が16倍多い
酸素分子1個と水素分子16個が同じ重さ

重さだけでなく分子の個数でも比べてみましょう。

酸素分子の重さは水素分子の16倍です。酸素分子1個に対し水素分子は16個になります。

つまり同じ重さなら水素分子の方が16倍多いのです。

水に溶ける個数(分子数)では水素の方が3倍以上多い

分子
酸素分子

水素分子
水1ℓあたり最大溶ける重さ8.2 mg/ℓ1.6 mg/ℓ
分子量(分子1個あたりの重さ322
水1ℓあたり最大溶ける分子の数の比13.12

水1ℓに溶ける個数(分子数)で比較してみます。重さから割り戻して分子数を計算しました。

結果、分子数で比べると水素の方が3倍以上溶けることになります。

魚は水に溶けた酸素で生きている

水中の酸素で生きる魚

ところで、魚は水に溶けた酸素で生きています

同じ理屈でいくと、水素もまた生命に影響を与える可能性はあると考えられます。

ヘンリーの法則によると自然界では水素はほぼ溶けていない

大気中の割合/酸素21%水素0.00005%
大気中の気体の割合
水素は0.00005%しかない

ただし、自然界では水素水が最大濃度になることはありません。
なぜなら水素は大気中に0.00005%程度しか存在しないので、水中にも同程度しか溶けていないからです。

ヘンリーの法則によると、水に溶ける気体の量はその分圧に比例します。

酸素は大気中21%占めるので、水に最大濃度で溶けることもあります。
しかし水素は0.00005%で、酸素の実に40万分の1です。

つまり自然界では水素は極わずかしか溶けていません

人工的に水素を溶かせば濃度は高くできる

整水器内の電気分解の仕組み
整水器内の電気分解の仕組み

確かに自然界では無理ですが、人工的であれば水素を最大濃度近くまで溶かすことは可能です。

水素濃度を高くする方法には、主に次の2つがあります。

  • 圧力をかけて水素ガスを溶かす
  • 水を電気分解して水素を発生させる

いずれも専用の装置があれば可能です。

そして作りたてであれば十分な濃度の水素水を飲むことができます

つまり「水素は水に溶けないから、水素水を飲んでも意味がない」とするのは誤解です。

「量」の誤解を解くために、もう一例ご紹介します。

フグ毒で知られるテトロドキシンの致死量は0.01mg/kgです。体重60kgの人だと、なんと0.6mgで死んでしまうわけです。
このように「身体に影響を与える量」は、「日常で体感できる量」と大きく異なる場合もあるのです。

ちなみにこの0.6mgは、水1ℓに溶ける水素(1.6mg)より少ないです。

身体に影響を与える量を日常の肌感覚だけで判断するのはよくありません。

【誤解2】水素は一瞬で抜けるから意味ない

水素は一瞬で抜ける

「水素は一瞬で抜けるから、水素水を飲んでも意味ない」という声も聞かれます。これも誤解です。

水に溶けている水素は一瞬では抜けません

整水器メーカーの実験によると、水素水をペットボトルに入れて常温で放置した場合、水素濃度は12時間後で7割程度キープしています。
≫ 日本トリムHP|電解水素水を保存容器に入れた場合の時間別溶存水素濃度の計測結果について

つまり水素は一瞬では抜けません。作りたての水素水であれば期待どおりの濃度で飲むことができます

ボトルに水素水を封入した場合、ふたを開けると同時に抜け出すことは考えられます。
ただそれは、いきなり水中から抜け出たのではありません。時間をかけて抜けた水素がボトル上部の空間に溜まっていたものです。

【誤解3】公的に認められてないから効果ない

医薬品のイメージ

「公的に認められてないから、水素水は効果ない」という意見もあります。
その根拠は「効果があるなら公的に認められてるはず」というものです。
これも誤解です。

なぜなら、効果があっても自動的に公的に認められる訳ではないからです。

電気分解で作った水素水には、胃腸症状の改善効果があることは認められています。整水器は管理医療機器としての認証も受けています。

これは、厚生労働省の要請に基づき第三者機関が5年にもわたる厳密な調査をした結果認められたものです。もし一研究機関が単独で調査しただけでは、この結果にまでたどり着けたかどうかはわかりません。
それ程、公的に認められるハードルは高いのです。

詳しくはこちら
≫ 白黒つけるために厚生労働省が第三者機関に検証を要請

水素水の効果が認められにくい理由として、主に次のことがあります。

水素水の効果が認められにくい理由
・健康な人が水素水で健康を維持できたとしても、水素水のおかげなのか判断が難しい

・病気の人に水素水を飲ませて緩やかに改善したとしても、自然治癒力かどうか判断が難しい

・水素水は食品に分類され、誰でも安価に簡単に作れるため、医薬品の範疇に含めるのが難しい

公的に認められるには、医学的・法的に幾重もの高いハードルを越えなればなりません。時間もかかります。

水素水は医薬品のように劇的に効果が現れるわけではなく、また副作用もみられません。あまりにありふれた存在であるため、現行制度での位置づけが難しいのです。

このような状況にある水素水を、「認められていないから効果がない」と決めつけるのは早合点ではないでしょうか。

公的に認められていない段階でその効果をうたって販売してはいけません
≫ 消費者庁による行政措置|景品法違反

例えば次のことは、公的に認めらた根拠はありません。

■体内に吸収される水素は何%だから濃度は何ppm以上必要
■活性酸素を除去するには何ppm以上飲むことが望ましい
■水素濃度は高ければ高いほど体に良い

確かにそういった論文が発表されているかもしれません。しかし、論文が発表されたことと公的に認められることとは、区別して考える必要があります
≫ 科学の問題と法律の問題が混同されやすい

水素水の歴史とブームが無くなった理由

この章では、水素水/アルカリイオン水の歴史を解説します。

水素水/アルカリイオン水の歴史と生成器(整水器)生産台数の推移

アルカリイオン整水器の生産台数推移
生成器(整水器)の生産台数の推移
実績データはアルカリイオン整水器協議会HPより引用
※画像はクリックで拡大

水素水/アルカリイオン水は、何度かブームと収束を繰り返しています。

最初のブームは1992年(平成4年)のTVニュース番組がきっかけでした。櫻井よし子さんの『NNN今日の出来事」で「驚異の水」として紹介されたのです。
それまでアルカリイオン水を作る生成器(整水器)の出荷台数が20万台前後でしたが、その年一気に100万台になりました。

しかし、消費者から様々な問い合わせがあり、1992年に国民生活センターから疑義が出されました。さらに国会でも審議されています。そしてブームが無くなり、生産台数が大きく落ち込みました。

1992年の国民生活センターからの疑義

1992年に国民生活センターから疑義が出されました。概要は次のとおりです。

【対象】
アルカリイオン水

【内容】
アルカリイオン水について、以下の疑問が出された
(1) カルシウム栄養の改善に有効か?
(2) 制酸効果はあるか?
(3) 腹部愁訴の軽減効果はあるか?

【結果】
アルカリイオン水と整水器の品質・有効性・安全性に関する科学的再検証の実施を要請

【日付】
1992年12月

【参考URL】
アルカリイオン整水器協議会HP|アルカリイオン整水器の歴史

白黒つけるために厚生労働省が第三者機関に検証を要請

厚生労働省は、国民生活センターの疑義を機に、第三者研究組織に対しアルカリイオン水の安全性・有効性の徹底的な検証を要請しました。

【調査期間】
1993年から5年間

【目的】
(1) アルカリイオン水の飲用における安全性試験
(2) 客観的試験方法による有効性試験
(3) 国民生活センターが提示した疑義に対する回答
(4) アルカリイオン水に関するか科学的研究の推進

【試験内容】
二重盲検試験を含む比較臨床試験

【研究組織】
アルカリイオン整水器検討委員会

【結論】
アルカリイオン水(=電気分解で作った水素水)は軽度の胃腸症状の改善に有効

飲用水としては世界初となる厳密な調査が、5年かけて実施されました。

その結果、アルカリイオン水は「軽度の胃腸症状の改善に有効」と結論づけられたのです。

その後に薬事法改正により、水を電気分解する整水器は管理医療機器として認証されることとなりました。(家庭用電解水生成器 JIS T2004)

メーカー側とすれば、国家主導で臨床試験をしてもらった上に、国のお墨付きを得たような形です。

慎重を期すために、二重盲検試験で実施されました

二重盲検試験とは、試験内容を「知っている」「知らない」の2グループにわけて同時に試験する方法です。
対象者が薬の効果効能を知ったためにプラシーボ(プラセボ)効果で試験結果に影響を与えてしまうことを防ぐために行われます。

ただ、完全には解決していません。「胃腸症状の改善効果」の要因が何か特定できなかったからです。
一番多く含まれている「水素」が最有力候補とされました。しかし、電解水素水には他のミネラルも多く存在するので、複合効果の可能性も残されています。

いずれにせよ、水素水は今もこのような様々な課題を抱えています。

詳しくはこちら
≫ なぜ効果があるのか?|実はまだ要因が特定できていない

詳しくはこちら
≫ 厚生労働省が白黒つけるためにアルカリイオン水/水素水の検証を第三者機関に要請した結果

2016年の国民生活センターからの発表

2016年には国民生活センターが、アルカリイオン水も含めて水素水全般について水素濃度に関する調査を行いました。消費者から水素が記載通り含まれているか調べて欲しいとの相談を受けたからです。

【対象】
市販のペットボトル・アルミパウチ水素水、生成器で作った水素水

【目的】
水素濃度がパッケージに記載通りか調査

【結果】
「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々

【日付】
2016年12月15日発表
2017年1月20日更新

【URL】
国民生活センターHP|発表情報 平成28年12月15日

発表内容を要約すると下記です。

『容器入りのパッケージに記載されている溶存水素濃度よりも、実際の測定値が低いものがあった。ペットボトルでは溶存水素が検出されなかった。効能効果等に関する表示・広告について景品法等に抵触するおそれのあるものがあった。』

一言でいうと、パッケージ記載よりも低い濃度の水素水があったということです。

発表内容に対する誤解|「効果」を調べたわけではない

この発表内容で、大きな誤解が生まれました。「水素水=ただの水」というイメージができあがってしまったのです。

国民生活センターは、水素水の「濃度」を調べただけです。「効果」を調べたわけではありません。
しかし、国民生活センターの影響力の強さから、意図せず「濃度が足りなかった=ただの水」という図式が独り歩きしてしまいました。

実際に発表された国民生活センターから消費者や関係者へのアドバイスや要望は、下記のとおりです。

消費者へのアドバイス水素水には公的定義等がなく溶存水素濃度も様々 /
特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可、届け出されたものはない /
水素ガスは時間とともに抜けていくのでパッケージ記載通りの水素濃度になるとは限らない
事業者への要望景品法等に抵触するおそれのある表現は改善を要望 /
賞味期限までに保証できる濃度を記載するよう要望
行政への要望景品法等に抵触するおそれのある事業者への改善指導を要望

いずれも水素濃度の記載方法や販売方法に言及したものです。水素水の「効果」には何も触れていません。

しかし、この発表で水素水ブームが無くなり、生産台数は落ち込みました。

詳しくはこちら
≫ 水素水ブームが無くなった理由|アルカリイオン水/水素水とは一体何だったのか

今度は消費者庁から行政処置

2021年になって、今度は消費者庁から行政措置が下りました。水素水生成器の販売・レンタルサービス業者に対してです。

多くの問題や課題を抱えている業界なので、こういったことを繰り返してしまうのでしょうか。

詳しくは次章を参照ください。

消費者庁による行政措置|景品法違反

消費者庁

この章では、消費者庁による、水素水関連の販売・レンタルサービス業者への行政措置について解説します。

消費者庁による行政措置の概要

2021年にあった消費者庁からの行政措置は、下記のとおりです。

【対象】
水素水生成器の販売・レンタルサービスの提供事業者4社

【内容】
景品表示法違反

【措置命令】
誤認排除、再発防止及び不作為を命じた

【日付】
2021年3月30日

【URL】
消費者庁HP|News Release 令和3年3月30日

要約すると下記になります。

明確な根拠もないのに、あたかもその水素水を摂取すれば活性酸素除去、がん抑制、老化防止、美容効果、ダイエット、筋肉疲労軽減など、様々な効果があると表示して販売していた』

表示の仕方が景品法違反にあたるため、事業者に対し『 誤認されない表示を改め、再発防止に努めなさい 』となりました。

景品表示法とは、「商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止」して「一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護すること」を目的とするものです。

端的にいうと下記です。
・商品やサービスを売るときに、不当な景品・表示での客引きを防止する
・消費者が自分の考えで納得のいく判断ができるようにする

つまり、根拠もなく「がんが治ります」と言い切って販売すると、景品法違反になるわけです。

行政措置に対する誤解|問題があったのは「売り方」

悪徳商法

今回の行政措置においても大きな誤解が生まれました

問題があったのは水素水の「売り方」です。水素水そのものには問題ありませんでした。しかし、消費者庁による行政措置というインパクトの強さから、「水素水=詐欺、嘘、怖い」といったイメージが定着してしまったのです。

行政措置を受けた業者の中には、広告表示を改めた上で、同じ商品を売り続けているところもあります。
このことからも、水素水そのものには問題がなかったことがわかります。

消費者庁の行政措置から学ぶこと

今回の行政措置から学ぶべきことは、消費者は自衛するのが一番ということです。なぜなら行政措置が下ったとしても、支払ったお金は返ってこないからです。

適切な治療を受けていれば治っていたであろう時間も戻ってきません。

表示されていた効果のほとんどは、エビデンスが揃わない未知な情報や口コミにすぎませんでした。「~だそうです。」「~といわれています。」といった口調は、根拠に乏しい噂話です。

商品を購入する際は、うますぎる口コミや体験談に惑わされないよう注意しましょう

もし商品購入で困ったな、不安だなと感じたときには「消費者ホットライン」188番を利用しましょう。

消費生活相談窓口
消費者庁HPより引用

詳しくはこちら
≫ 消費者庁HP|消費生活相談窓口

詳しくはこちら
≫ 水素水は効果なし?|消費者庁による行政措置の概要と注意点~景品法違反

水素水が抱える問題点・課題

水素水の抱える問題点・課題

水素水は様々な問題点や課題を抱えています。主なものを次にまとめました。
(リンクから各解説へ移動できます)

問題点・課題解説へのリンク
現場の思惑や期待が先行してしまった詳細へ
ネット情報の振れ幅が大きい詳細へ
定義や基準が未整備詳細へ
濃度の測定方法が統一されていない詳細へ
作り方によって効果が異なる詳細へ
電気分解した水に名前が幾つもある詳細へ
口コミや体験談まかせ詳細へ
ブーム後のマイナスイメージがぬぐえずバッシングを受けやすい詳細へ
科学の問題と法律の問題が混同されている詳細へ
簡単に作れるため悪用されやすい詳細へ

現場の思惑や期待が先行してしまった

効果効能

水素水が様々な問題を抱えてしまうのは、水素水についての思惑や期待が先行してしまったからだと考えます。

各現場の思惑・期待を整理したのが下記です。

現場思惑・期待
販売現場水に水素と名がつくだけで、価格が何倍にも跳ね上がる
話題性十分でセールストークは何でもあり
製造現場水に水素を溶かすだけで、高付加価値製品が低コストで製造できる
研究開発現場研究開発していくほどに新しい発見があり未知な期待が高まる
「活性酸素は水素で除去できる」という構図に説得力がある
医療現場がんやアトピーなど様々な難病に効くかもしれないと期待される
しかも副作用もなく、コストもかからない
一般家庭美容・ダイエット・老化防止・疲労回復 etc…
しかも毎日水を飲むだけで実践できる

このように、各現場では様々な思惑や期待が先走りました。

詳しくはこちら
≫ 水素水へ思いを寄せる現場の思惑と期待|水素水はなぜこれほどまでに期待されるのか

ネット情報の振れ幅が大きい

水素水は、ネット情報の振れ幅も大きいです。

主に次の3つの説に分かれます。

  • 奇跡の水
  • ただの水
  • 詐欺の水

【説1】水素水は奇跡の水|活性酸素を除去し万病に効く

水素水は奇跡の水

1つ目は、「奇跡の水」だという説です。水素水には様々な効能があり、特に「活性酸素」を除去する効果が期待されています。

ネットで見られる情報は下記です。

  • 活性酸素を除去できる
  • がんを治す
  • アトピーに効く
  • 老化を防止する
  • 美容効果がある
  • ダイエットできる
  • 疲労回復に効く

まさに救世主のような存在です。

こういった情報は、研究開発の論文水素関連商品の広告サイトでよく見られます。

水を電気分解して作った電解水素水だけは、胃腸症状の改善効果が認められています

医療機器の認証も受けているので、他のネット情報とは区別しています。

【説2】水素水は意味ない、ただの水|信じてる人は頭おかしい

水素水はただの水

2つ目は、水素水は「ただの水」という説です。水素水の効果を信じてる人は頭おかしいのでは、との批判的な声も聞かれます。

水素水が「ただの水」といわれる根拠は次のとおりです。

  • 水素はほとんど水に溶けない
  • 製造直後は水素濃度が高くても、飲むときにはほぼ残ってない
  • 水素水を飲んでも、体内には吸収されない
  • 水素には抗酸化作用などない(活性酸素には効かない)
  • 口コミや体験談ばかりでエビデンスに乏しい
  • 体験談はプラシーボ効果(※参考欄参照)ではないのか?

こういった情報は、評論系サイト口コミサイトに多く見られます。

【プラシーボ(プラセボ)効果】

プラシーボ効果とは、偽物の薬を本物と思い込ませて飲ませても、ある程度の効き目が見られることです。暗示や自然治癒力が関係していると考えられています。

例えば、小麦粉入りのカプセルを乗り物酔いの薬だといって飲ませても、ある程度の酔いを防げるなどです。

「ただの水」といわれる根拠には誤解も多く含まれます。詳しくは下記を参照ください。
≫ 水素水を信じてる人は本当に頭おかしいの?|効果なしの根拠に潜む3つの誤解

【説3】水素水は嘘・詐欺・怖い水|消費者庁から行政措置が出た

水素水は怖い水

3つ目は、水素水は「嘘・詐欺・怖い水」だとする説です。

消費者庁から水素水関連商品の販売・サービス業者に、行政措置が下ったことも一因でしょう。これでは「水素水は嘘?」「怖い」「やっぱり詐欺だったんだ」と思われても仕方ありません。

こういった情報は、口コミサイト個人ブログでよく見られます。

詳しくはこちら
≫ 水素水は奇跡の水?ただの水?詐欺の水?| 振れ幅の大きいネット情報を3つの説に分類

消費者庁の行政措置について詳しくはこちら
≫ 消費者庁による行政措置|景品法違反

定義や基準が未整備

優劣がつけられない

水素水は、公的な定義が整備されておらず、濃度の基準も曖昧な状態です。

例えば次のような点です。

  • そもそも水素水とは何か
  • 水素濃度の単位は何か
  • 何をもって「高濃度」とするか
  • 「アルカリイオン水」と「水素イオン」とは関係あるのか?

水素水の広告に「高濃度」という言葉がよく使われます。しかし、何をもって「高濃度」とするか基準がありません

水素の最大溶存濃度は約1.6ppmであり、それ以上は絶対溶けないと書いているサイトがあります。一方で、その何倍もの高い水素濃度の商品を販売するサイトもあります。

現時点では定義や基準が未整備なため、何が正しいかを判断することはできません。

1ℓあたりに水素が何mg溶けているかを表したものが水素濃度です。
その単位に「ppm」や「ppb」が使われます。

ppmは、parts per million の略で、100万分の幾らです。
ppbは、parts per billion の略で、10億分の幾らです。
1ppm = 1000ppb で換算します。

濃度の測定方法が統一されていない

測定方法が統一されていない

水素濃度の測定方法には、下記のように幾つかあります。ただ、公的な方法は決まっていません

  • 電極を使って電位を測定し、そこから水素濃度を換算する方法
  • 水素に反応する試薬を1滴ずつたらし、色の変化で濃度を判定する方法

不純物が混じっていたり、電位に影響するイオンが存在したりすると、測定結果に影響を与えます。

試薬を1滴ずつたらして測定する方法でも、溶けている酸素に邪魔されて正しく判定できないことがあります。
1滴の量にも誤差があり、どの程度まで許容されるのかも未定です。

このように公的な測定方法が決まっていないので、濃度の正確な比較ができていません

水を電気分解するとコロイド状の水素気泡が発生します。水に溶けているわけではないので、既存の方法では濃度として検出できません。

しかし、水中に水素が存在していることには変わりありません。これを計算に含めるかどうかでも、水素濃度は変わってきます。

詳しくはこちら
≫ コロイド状の水素の極小の泡(ナノバブル)の存在

作り方によって効果が異なる

作り方によって効果が違う

水素水は作り方によって効果が異なります

水素水の作り方は、主に次の3つです。

  • 水に水素ガスを溶かす(バブリング)
  • 水を電気分解する
  • 水と金属マグネシウムを化学反応させる

このうち、水の電気分解で作った水素水だけは、胃腸症状の改善効果が認められています。一方、バブリング水素水はいくら濃度が高くても清涼飲料水です。

作り方によって効果に違いがあるため、水素濃度が高いだけで効果があるとは限りません

水素水の作り方によって活性酸素の除去能力にも差が出るとの研究結果があります。

詳しくはこちら
≫ 電解水素水の細胞内活性酸素除去能力は水素水の5倍。水素を除いても3倍あることが判明。(九州大学、東京大学との共同研究|日本トリムHP)
(※)ここでの「水素水」は、水に水素ガスを溶かしたバブリング水素水をさします。

電気分解した水に名前が幾つもある

アルカリイオン水/水素水の分類と名称
アルカリイオン水/水素水の分類と名称

電気分解で作る水素水には名前が幾つもあります

パナソニックは「還元水素水/アルカリイオン水」、日本トリムは「電解水素水」と呼んでいます。メーカーによって様々です。

整水器メーカー主に使っている名称
パナソニックアルカリイオン水
還元水素水
日本トリム 電解水素水

いずれも、pH9.0~10.0未満のアルカリ性で水素が溶けこんだ水という点では同じです。

ただし、pHと水素濃度とは異なります。水素濃度が高いからといって、pHまで高くなるわけではありません。

pHとは、水素イオン濃度指数です。「H」は水素を意味するので、大文字で書きます。pHは単位ではなく、アルカリ性や酸性の度合いです。
pH7が中性で、これが基準になります。

【参考】
水素イオンが多くなる → pHが小さくなる → 酸性
水素イオンが少なくなる → pHが大きくなる → アルカリ性 ブロックを追加

アルカリイオン水/水素水の名称

時代背景や目的意図の違いによっても、呼び名は変化してきました。
整理すると下記になります。

時代背景、目的意図強調される語句
イオンが注目された時代アルカリ、イオン
電気分解以外の製法と区別したい電解
還元力を重視還元
活性酸素に対抗できると期待水素

すべてをかなえようとすると「アルカリイオン電解還元水素水」となるのでしょうか。

下記は電気分解で作った水の呼び名です。すべて同じものです。

電解水素水
電解還元水
電解イオン水
還元水素水
還元イオン水
アルカリ還元水
アルカリ水素水
アルカリイオン水
アルカリイオン還元水
アルカリイオン水素水

口コミや体験談まかせ

口コミ体験談

水素水で認められているのは、電解水素水の胃腸症状改善効果だけです。それ以外の効果は認められていません。
そのため水素水の効果・効能は口コミや体験談まかせが多いです。

個人の感想ですから、多少の誇張表現があっても見分けがつきません。さらに水素水の定義や基準が未整備のため、本当に誇張表現なのかも判断できないのです。

やがて行き過ぎた販売が横行し、消費者庁による行政措置となりました。
≫ 消費者庁による行政措置|景品法違反

ブーム後のマイナスイメージがぬぐえずバッシングを受けやすい

バッシング

2016年には国民生活センターからの抜き打ち調査、2021年には消費者庁からの行政措置というように、公的な機関からの追及が後を絶ちません。

その内容は様々に解釈され、枝葉がついてネット上に書き込まれます。消費者が被害にあっているので、こういった事態になるのは当然です。

水素水関連ビジネスは、バッシングを受けやすい業界といえます。

科学の問題と法律の問題が混同されやすい

法律の問題と効果の問題

水素水は、科学の問題と法律の問題が混同されやすいです。

「水素水は本当に効果があるのか?」は科学の問題です。世界中で研究が行われ、活発に成果が発表されています。
一方「こんな論文が出てるので効果ありです!」とうたって販売していいかは法律の問題です。

効果があるか無いかと、それでモノを売ってもいいかどうかは別問題です。しかし、この線引きが時として失われます。その結果が消費者庁による行政措置へとつながってしまうのです。

詳しくはこちら
≫ 消費者庁による行政措置|景品法違反

簡単に作れるため悪用されやすい

悪徳商法

水素水は安く簡単に作れます。それでいて広告の仕方次第で何倍もの価値を持たせることができます。だから、悪用されやすいのです

水素水が奇跡の水なのか、ただの水なのか、いずれにせよ判定するのに時間がかかります。そもそも水素水の定義や基準、測定方法すら未整備の段階です。現時点で是か非かを判定することには無理があります。

ネットで水素水の情報を調べるときは、不確定な情報が多いことに注意しましょう。特定の意見に流されず、客観的な視点で読まれることをおすすめします

詳しくはこちら
≫ なぜ水素水はかくも疑われやすいのか|水素水の抱える10の問題点と課題

番外編|日本トリム社員の医療費データの謎

実は水素水について、謎な事例があります。整水器メーカーの日本トリム社員の医療費データです。

社員の一人当たりの月額医療費が、健康保険組合の全国平均に比べ、4割近く低いというものです。

理由として、整水器が職場や各家庭にあり水素水をいつも飲んでいるからとのことです。

日本トリム社員の医療費が、健康保険組合の全国平均より4割低い
日本トリム社員の医療費が、健康保険組合の全国平均より4割低い

図は日本トリムHPから引用しました。
≫ 日本トリムHP|企業情報|健康経営宣言

このデータを客観的に分析してみました。
結果、次の理由から信憑性は高いのではと考えています。

  • 健康保険組合という外部からのデータであること
  • 社員500人分もの平均であること
  • 何年も続いていること
  • 社員の日常生活の結果であること(実験結果ではないこと)
  • 社員が保険医療費をわざと低くするとは考えにくいこと(保険適用を受けた方が得なはず)
  • 歯科治療や事故によるケガまで含めて4割低いこと
    (もし水素水飲用に関わる医療費だけで比較すれば、さらに差が開くかもしれないこと)

確かに「若い社員が多いのでは?」「上場企業だから給与が高くて栄養状態がいいのでは?」と言いたくなります。
しかしそれでも、4割近くも低くなるとは考えにくいです。

水素水のポテンシャルを感じます。

まとめ

研究開発のイメージ

結局のところ現時点では、水素水は奇跡の水なのか、ただの水なのか、どちらとも証明されていません

それでも現場では様々な効果を確信しているからこそ、たくさんの資金を投じて研究開発を続けているのでしょう
水素水の真価が問われるのはこれからです。

本記事を読んで水素水/アルカリイオン水を飲んでみたくなった方へ
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